水袋をゆする


身体とは、皮膚に包まれた水袋

綺麗な水が満ちていて、その中に骨や筋肉や内臓がぷかぷかぽちゃぽちゃ浮かんでいます。


眉間をゆるめ


目をゆるめ


あごをゆるめて


ゆすられるままに負かせる(まかせる・ゆだねる)と


さらさら水が流れはじめます。


流れるにつれ、自然に還ります。綺麗になります




野口体操の創始者・野口三千三さんは「信じる」ということは、

「負けて、参って、任せて、待つ」ことだとおっしゃってました。


負けて、参って、任せて、待っても、決してなくならないもの。


「負けて、参って、任せて、待つ」。


そうして、初めて「自然」としての「自身」を発見する、自然=自身に触れえる。


素直な自身に触れえる。


それは出発点のように想えます。




harimanyogaやそのまんまの会では、「水袋のからだをゆする」をやります。


ゆすれられる方は、ゆったりとリラックスして寝転びます。


ゆする方もリラックスして相手の足元に座り

寝転んでいる水袋をその重さのままに

その水の流れのままにゆすります。



ゆすられる人は忘我のままに気持ちよいです。

力が抜けていると足先を少しゆするだけで頭の先までゆらゆらとゆれます。


でも、それだけではないんですね。


実は、水袋をゆする方の人も慣れてくると心地好くなるのです。

相手がほぐれると、ゆすってる方のひともほどかれるんです。


そして、やさしさや繊細さ、慈愛が生まれ溢れはじめます。


そして、それらはきれいな水の波となって相手のからだにも流れてゆきます。


ペアを組んだ二人の「水」が流れ合います。その度に水は綺麗になっていきます。


おたがいにほどかれ、ひらかれ、そのまんまです。

ひとりでやるより、お互いにほどけます。




ほんとうは、ゆするもゆすられるも同じこと。

ふれられるもふれるも同じこと。



そこには綺麗な水の流れが生まれ

光が生まれています。


太古から続く呼吸が生まれています。


そういうのを「そのまんま」と言っています。

本来の素直な自身に「還る」とか、「自然に還る」と言っています。




これ、野口体操では『寝にょろ』と呼びます。

寝て、にょろにょろ動くから(笑)

写真は、「寝にょろ」を初めての人向けにアレンジしたものです